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私の翻訳作業手順                                       

●TRADOS を使った翻訳の流れ

まず、いただいた英文原稿をWordで開きます。

こちらで見積もりを作成する場合は、Wordのカウント機能で単語数をカウントしたものを元にします。







翻訳にとりかかる前にGoogleで検索したり資料を取り寄せたりして、原文の内容について調 査します。


次に頻出単語や専門用語などを「用語ベース」に登録して行きます。


TRADOSに付属する用語ベースソフト「MultiTerm」がWordのアドオンとして組み込まれるので、Word上で作業できます。







用語ベースを作り終えたら、Word文書はいちど閉じて、続いて「TRADOS」を起動しま す。

先ほどのWord文書を読み込むと、このような画面になります(画面はTRADOS 2009)。






右上に「用語認識」ウィンドウがあり(矢印)、左にある1文目(背景が青くなっている部分)の赤線で印が付けられた用語の訳が表示されています。

これが先ほど「用語ベース」に登録した用語です。




「用語認識」ウィンドウの中のひとつを選択し、2回のクリックだけで下のエディタ・ウィンドウ に書き出せます。
(右クリックでメニュー→コマンドを選択し左クリック)


これで時間の短縮になりますし、文中の用語の統一が容易になり、手入力による入力ミスも回避できます。






訳文を完成させます。

TRADOSは下の画像で分かるように、エディタ・ウィンドウで1文ずつ訳して行けるようにしてくれます。これは訳抜けを回避するのにありがたい機能で す。

(ただし単語レベルの訳抜けまではさすがにフォローできないので、そこは細心の注意が必要です)







最後まで訳し終えたら、TRADOSの機能を使って、訳文の Wordファイルを自動生成させます。

出来たファイルを改めて開き、誤字、脱字、訳抜け、勘違い訳がないかを徹底的にチェックします。





チェックと手直しが終わったら、受注先の仕様に従って(余白、行数、文字の大きさ、フォント等)スタイルをととのえます。



続いて訳者コメントを作成します。

      訳者コメント例



訳文と訳者コメントを揃えて、受注先にメールで提出します。


このような流れで翻訳作業を進めています。



●バックアップ

万が一のPCクラッシュに備え、作業途中のファイルは、その日の作業が終わるごとにUSBメモリにバックアップをとっています。また、原文や完成した原稿 は外付けハードディスクにバックアップをとっています。




●TRADOSの翻訳メモリ

さて、TRADOSにはもうひとつ重要な機能「翻訳メモリ」があります。

これは、原文に以前に訳した文と似たものがあれば、自動的にそれを呼び出してくれるという便利な機能です。


例えばこの文を訳するとします。





最初の方の画像にある「オバマ大統領が云々」と似通った文なのが分かりますね。


ではこれをTRADOSで読み込みます。

先ほどの「オバマ大統領」の訳文を作成するときに、「翻訳メモリ」も一緒に生成されたので、そのファイルも読み込みます。すると下の画像のようになりま す。








ひとつ目の文節によく似た訳文が翻訳メモリの中にあったので、TRADOSが自動的にそれを呼び出し、エディタ・ウィンドウに書き出されました。



ただしこのままでは原文が「メドベージェフ大統領」なのに訳文が「オバマ大統領」のままなの で、訳文に修正を加えて行きます。








このように、TRADOSでは似た文章を次に訳すときに大変楽になるのです。

ちなみに全く同じ文なら、それこそワンクリックで訳が終わってしまいます。

まさしく大幅な時間の節約になるわけです。


またTRADOSは翻訳支援ソフトのデファクトスタンダードだけに、受注先の翻訳会社が TRADOS用の用語ベースファイルや翻訳メモリファイルを持っていれば、それをそのまま使用して翻訳作業ができるという大きな利点があります。



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